TwitterのアイコンがXに変わったのはなぜなのか、多くの人が疑問を感じていますよね。
元々、Twitterの語源は「小鳥のさえずり」を意味する英単語で、短いメッセージを小鳥のさえずりのようにつぶやくという明確な目的の元、その名がつけられました。
そしてその象徴として青い鳥のアイコンが使われ、とてもわかりやすいSNSだっただけに、イーロン・マスク氏がTwitterからXという何の意味も持たないアイコンへ変えてしまったのはなぜでしょうか。
実は、イーロン・マスク氏がTwitterを買収してXへ変更したのには、はっきりとした理由があります。
そこで今回は、イーロン・マスク氏がTwitterのアイコンをXに変えたのはなぜなのかを紐解きつつ、今後Twitter(X)はどのようなプラットフォームへ変化するのか解説していきます。
TwitterのアイコンをXにしたのはなぜ?
今後Twitterを改変する予定
冒頭でもお伝えしたとおり、イーロン・マスク氏はTwitterを改変する予定です。
どのように変えるかと言うと、スーパーアプリにするというもの。
スーパーアプリとは何かについては後述しますが、Twitterという今のままの名前や仕様では今後に支障を来すため、Twitterの名前を変更したんです。
Xはイーロン・マスク氏が好きな文字
ただ、Twitterを改変すると言っても、なぜXという名前やアイコンを使うのか、それはまた別の疑問として残りますよね。
これはただ単に、イーロン・マスク氏がXという文字を好きだったからという理由ももちろんありますが、もう一つ忘れてはならないことがあります。
それは、イーロン・マスク氏がPayPal(ペイパル)の前身となるX.comというオンライン決済代行サービスの会社を創っていたこと。
しかし、「X.comという名前がアダルトサイトみたいで信用できない」と市場調査からも企業内部からも反感を買うことに。
結局、イーロン・マスク氏が旅行で不在の時に、共同創業者であるピーター・ティールによってPayPalとX.comとに分けられ、X.comは敗北しました。
このこともあり、きっと、イーロン・マスク氏はXに執着しているのでしょう。
なお、イーロン・マスク氏がXを好きな理由は、宝の地図に「X」と記して財宝の在り処を示すように、ネット上に資金や情報が集まることを意味しているからです。
イーロン・マスク氏が経営する企業はX社
イーロン・マスク氏がTwitterをXに変更したのは、Xという文字が宝の地図に示す印のようで好きだからなんですが、自分が経営する会社名にもXと名付けています。
今後も話題となる可能性がありますので、予備知識としてイーロン・マスク氏の経営する企業について軽く触れておきましょう。
イーロン・マスク氏は現在、X Holdings Corp.(通称X社)を親会社にして、以下の子会社を経営しています。
Tesla, Inc.(テスラ)
テスラ・モーターズのこと。
電気自動車、ソーラーパネル、エネルギー貯蔵システムの製造・販売を行っている。
SpaceX(スペースX)
宇宙航空会社で、宇宙ロケットや宇宙船の設計・製造・運用を行っている。
イーロン・マスク氏の愛車「テスラ・ロードスター」を宇宙に打ち上げて宇宙旅行したことや火星移住計画が有名。
Neuralink(ニューラリンク)
脳とコンピューターを接続する技術を開発中。
脳とコンピューターを直接接続することで、人々がコンピューターと自然にコミュニケーションをとる(考えを文字に起こすど)というような能力向上や、身体的な障害を克服したりできるようにすることを目的としている。
また、脳卒中やパーキンソン病などの神経疾患の治療に役立てることも目指している。
The Boring Company(ザ・ボーリングカンパニー)
トンネル掘削技術の開発を行い、交通インフラの改善を目指している。
現在は、ロサンゼルスで地下トンネルの建設を進めおり、このトンネルは、ロサンゼルスの中心部とロサンゼルス国際空港を結ぶ予定である。
OpenAI(オープン・エイアイ)
人工知能(AI)の研究・開発を行う非営利組織で、ChatGPTを始めとした自然言語処理モデルを開発している。
また、AIの潜在的なリスクを認識し、AIが安全に開発・使用されるようにするための取り組みも行っている。
X Corp.
前身はTwitter,inc.(Twitter社)
Twitter社のサンフランシスコ本社をそのまま引き継ぎ、2023年7月24日にTwitterからXへアプリ名を変更した。
一度敗北したX.comを復活させるべく、Twitterを買収して改変する予定である。
Twitterがスーパーアプリに改変すると…
スーパーアプリとは何か?
スーパーアプリとは、1つのアプリで複数の機能を提供できるアプリの事をいいます。
スーパーアプリについては現在、中国が独走状態であり、例えばWeChatでは、メッセージング、ソーシャルメディア、決済、タクシー配車、ホテル予約、航空券予約、ゲーム、感染対策などの健康管理など、さまざまな機能を提供しています。
そのような感じで、1つのアプリで複数のことを完結できる便利なアプリをスーパーアプリといい、アジアから始まって全世界で開発されようとしているんです。
LINEもいつの間にかスーパーアプリになった
日本で言えば、実はLINEもスーパーアプリの1つです。
LINEは韓国の企業が開発したものですが、現在は東京に本社を置いています。
そのLINEでは、いつの間にかLINEウォレットの機能が追加されましたよね。
これまではLINEポイントのみだったものが、LINEウォレットの機能の1つであるLINE Payでキャッシュレス決済ができるようになったんです。
他にも、証券を買えたり、LINEニュース機能がついたり、タイムラインからVOOMに変わってテキストベースから動画投稿に特化したりしました。
流石に今のLINEだけでは、中国のWeChatのように旅行の予約やタクシー配車などはできませんが、メッセージング(トーク)中心のSNSに決済システムが搭載されたことにより、スーパーアプリへと生まれ変わったんです。
Twitterがスーパーアプリになると…
スーパーアプリになるためには、LINEの例のようにキャッシュレス決済システムの搭載が肝。
もし、Twitterがスーパーアプリに改変されると、真っ先にキャッシュレス決済システムが搭載されるでしょう。
日本のキャッシュレス決済システムというと、PayPay(ペイペイ)が有名ですよね。
なのでイメージで言うと、「Twitter×PayPay=X」といった感じです。
※PayPal(ペイパル)とPayPay(ペイペイ)は別会社であることに注意!
先程のTwitterのアイコンがXになった理由でもお伝えしたとおり、X.comがコケた事をイーロン・マスク氏は根に持っているのかもしれません。
そのX.comを復活させるべく、Twitterに決済システムを持たせて「スーパーアプリX」へと進化させようとしているんです。
もしかすると、イーロン・マスク氏は、自分を追い出したPayPalを潰したくてやっていることかもしれませんが、とにかく、Twitterに決済システムを持たせ、宝の地図「X」のように資金をスーパーアプリXへ集中させようとしていることは間違いなさそうですね。
スーパーアプリのメリット・デメリット
スーパーアプリのメリット
スーパーアプリの最大のメリットは、なんといっても1つのアプリで完結できるという点でしょう。
また、複数のアプリを開く必要がなくなってマルチタスクが減り、よりスムーズで手間やストレスが軽減されることも期待できます。
今まで複数使用していたアプリを一元管理することで、私達ユーザーにとって利便性が高く、生活を豊かにする可能性を秘めているんです。
スーパーアプリのデメリット
機能の複雑化
そんなスーパーアプリには、もちろんデメリットがあります。
スーパーアプリで一元管理するということは、それだけ機能が複雑になるということ。
おそらく、スーパーアプリの機能を全て使いこなすのは難しいでしょう。
アプリへの依存
また、そのアプリなしでは生活できなくなってしまうのもデメリットとして挙げられますよね。
今まで使っていたスーパーアプリが突然機能しなくなると困るのはもちろん、仕様が変わる度に慣れるまで混乱する可能性もあります。
つまり、便利になると同時に今まで以上にアプリに依存してしまう危険性があるんです。
個人情報の集約
そして最大のデメリットは、個人情報がそのアプリに集約されるというもの。
開発側からは、いつ誰がどのタイミングでお金を使ったのか、どんな行動をしたのかまるわかりになりますし、もし何かしら問題が発生して漏洩すれば、自分の情報がネット上に流れ出る可能性もありますよね。
イーロン・マスク氏は、宝の地図「X」のようにTwitter(X)へ資金や情報を集約させようとしています。
果たしてそれが吉と出るか凶と出るかは、神のみぞ知るといったところでしょう。
まとめ
TwitterアイコンがXに変わったのはなぜなのかについて、お伝えしてきました。
一言で言うと、イーロン・マスク氏は、宝の地図の財宝を示す「X」のように、資金や情報を1つに集約したいからということですよね。
もう少し具体的にまとめると、次のようになります。
- TwitterはあくまでもコミュニケーションツールとしてのSNS
- スーパーアプリとして決済システムなどを搭載しようとするとTwitterという名前はふさわしくない
- イーロン・マスク氏は宝の地図に示す印「X」が好き
- また、イーロン・マスク氏はX.comとPayPalの件で「X」に執着している
- 「Twitter×PayPay=X」というイメージ
※PayPal(ペイパル)とPayPay(ペイペイ)は別会社であることに注意!
旅行やお店の予約、タクシー配車、健康管理など、Twitter(スーパーアプリX)に決済システム以外の機能をもたせるかどうか不明ですが、もしそれらの機能がつけば、スーパーアプリX以外のアプリは必要なくなるでしょう。
『Twitterでいい?代わりのSNS「Threads」(スレッズ)不発か』でもお話しましたが、イーロン・マスク氏がTwitterに制限をかけた時にThreadsがリリースされても余裕ぶっこいていたのは、TwitterをスーパーアプリXへと改変する予定だったからなんですね。
色々な機能をつけすぎると複雑化して逆に使い勝手が悪くなることが懸念されますが、今後はスーパーアプリ開発の競争が激化し、私達ユーザーも普通のアプリでは満足できなくなってしまうことでしょう。