ブログなどのサイト運営やYouTubeなどでGoogle AdSense(Google Payments)から支払いを受けるために、アメリカやシンガポールなどの税務情報を入力しないと行けない場合があります。
アメリカやシンガポールなどから視聴されて収益が出た人は入力するよう要求され、もし入力せずに放置したままだと、Google AdSenseからの支払いが滞ったり、対象の国へ余分に税金を収めることになるので注意しましょう。
そして、シンガポールの場合、税務情報に関する書類の提出が必須となっています。
よく、他のサイトやYouTubeなどの解説で免許証やマイナンバーカードなどでもOKと言っている人がいますが、それらを提出すると、「税法上の居住地における追加の税務情報が必要です」とメールで通知されて受理されません。
免許証やマイナンバーカードではダメで、居住者証明書が必要なんですよね。
そこで今回は、私が対処した実体験を元に、居住者証明書の書き方や提出方法、そして引っ越しなどで住所変更した際の対処方法などについてお伝えします。
身分証明書はダメ!必要なのは居住者証明書
税務情報のため身分証明書は意味がない
冒頭でもお伝えしましたが、他のサイトやYouTubeで「書類の添付は免許証やマイナンバーカードでも良いようです。」と解説している場合がありますが、Googleが求めているのは税務情報のため、身分証明書は意味がありません。
必要なのは、国税庁(税務署)が発行している、租税条約等の締結国に租税条約に基づく居住者証明書。
あなたがお住まいの管轄税務署へ行き、居住者証明書を発行してもらう必要があるんです。
なお、居住者証明書の発行手数料は無料です。(2023年10月現在)
管轄税務署を調べる場合はこちら
(リンク先:国税庁)
居住者証明書が必要だからといって、それがすぐに手に入るようなものではありませんよね。
税務署へ届け出てから発行までに数日の時間を要します。
(私の場合は1日でした。)
一方で、Google AdSenseから求められているアメリカやシンガポールなどの税務情報を入力せずに放置すると、Google Paymentsからの支払いが滞ったり、対象の国へ必要のない税金を差し引かれたりします。
そのため、まずは仮で免許証などの身分証明書を提出しておくのはアリかもしれませんね。
再提出覚悟でひとまず身分証明書を添付して送付し、居住者証明書を発行してもらったら再度提出するという流れでも大丈夫でしょう。
居住者証明書の請求は郵送よりも税務署へ行ったほうが良い
国税庁のホームページによると、「郵送又は来署」と記載されているため、おそらく郵送でも受け付けてもらえるとは思います。
しかし、居住者証明書の発行が珍しいためか、管轄の税務署によっては居住者証明書のことをあまり知っておらず、色々と質問される場合があるんですよね。
後述のとおり、私は結構質問されました。
もし郵送していたら、受理されなかったかもしれません。
そのため、できれば税務署へ直接持って行って受付してもらった方がいいでしょう。
居住者証明書の記載例と税務署で聞かれたこと
居住者証明書(請求)の記載例
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では、居住者証明書交付請求書の記載例について解説していきます。
これはあくまでも、私はこのように記載して提出したというものですので、参考程度にお願いいたします。
提出日は窓口で記載してもOK
住所を英語で記載する場合は、「(建物名),町-番地,市町村,都道府県,Japan」の順
(Japanは無くても良いかもしれません。私は念のため書きました。)
住所記載例:愛知県名古屋市中区三の丸3丁目1−1(3パターン紹介)
- Sannomaru3-1-1,Naka-ku,Nagoya-shi,Aichi,Japan
- 3-chome1-1,Sannomaru,Naka-ku,Nagoya-shi,Aichi,Japan
- 1-1 Sannomaru 3-chome, Naka-ku,Nagoya-shi, Aichi,Japan
「〇〇町」や「〇〇区」等の場合、基本的には「〇〇-machi」、「〇〇-ku」と記載しますが、「〇〇machi」、「〇〇ku」のように「-」が無くても間違いではありません。
税務署から郵便番号も記載するよう言われた場合は、基本的には都道府県とJapanの間に記載します。
が、間違ってJapanの後に郵便番号を記載しても問題はないです。
例:Sannomaru3-1-1,Naka-ku,Nagoya-shi,Aichi 460-8508,Japan
日本の国際電話の場合、最初の「0」を「+81」に置き換えますが(例:+81 80-〇〇)、普通に「080-〇〇」と記載してもGoogleに受理してもらえました。
例:シンガポール Singapore
後述のとおり、税務署に質問される可能性大
Google AdSenseへは、証明書をスキャンしたもの又は写真のデータを送付するため、1枚あれば十分。
ただし、税務署への提出は2枚(必要枚数+1枚の提出。その1枚は税務署が控える分)必要なので注意すること。
税務署側が記載する
税務署で聞かれたこと
私が居住者証明書交付請求書を税務署へ持参した時に聞かれたことをシェアしますので、参考にしてください。
聞かれたことは、主に次の2つですね。
- 国によって居住者証明書は指定されているがこの様式で大丈夫か
- 対象期間が空欄のままだが指定はないか
①様式について
どうやら居住者証明書は、国によって様式が決められている場合があるみたいですね。
ただし今回は、取引先(Google)から指定がなかったと回答して国税庁の様式を使いました。
実際に私の場合は、その様式でGoogleに受け付けてもらえました。
②対象期間について
こちらも、取引先(Google)から指定がなかったと回答しました。
本来であれば、いつからいつまでの税務情報が必要なのかを記載しないといけないみたいですね。
ただ、Googleから指定されていないことと、高山税務署としても空欄で問題はないようでしたので、空欄のまま提出しました。
Googleにも受け付けてもらったので空欄で大丈夫そうです。
居住者証明書が発行されたら忘れずにGoogleへ送付する
居住者証明書は、早ければその日のうちに、遅くても数日の間に発行されます。
手数料は先程もお伝えしたとおり無料。(2023年10月現在)
ただし、確定申告の時期である2〜3月と、その処理をしないといけない4〜5月は税務署も多忙なため、時期によっては居住者証明書の発行に時間がかかるかもしれません。
そのため、Google AdSenseから税務情報を入力するよう通知が来たら、早めに対処するよう心がけましょう。
また、居住者証明書が発行されたら、Googleへスキャンデータ又は写真を送ることを忘れずに。
居住者証明書が発行されたらそれで終わりではないので気をつけてくださいね。
データを送る際は、税務署が記載した下側の居住者証明の部分だけでなく、あなたが記載した交付請求書も含めた証明書全体のデータをスキャナーか写真に撮ってGoogleへ送りましょう。
引っ越しなどの際は住所変更を忘れずに行う
PINが決まっているので住所変更しなくても良いは本当?
他の方のサイトを見てみると、引っ越しなどで住所変更しても、PINが決められている(最初に設定している)ので、Google AdSenseに登録の住所変更はしてもしなくてもどちらでも良いと記載されているものがあります。
事実、住所変更をしていない又は変更が遅れたとしても、支払いはされるようですね。
ただし、今回のような税務情報の入力や書類などと情報が間違っていると、修正が求められたり支払いが滞ったりします。
居住者証明書などの住所とAdSenseの登録情報が違うと、せっかく発行してもらった書類を受け付けてもらえないという可能性も。
そのため、住所が変わったら、Google AdSenseに登録している住所も速やかに変更したほうが良いでしょう。
住所変更の際は保存ボタンを全て押す
画像をクリックすると拡大します
肝心な住所変更ですが、住所変更したはずなのに前の住所が反映されて変わらないという人もいるのではないでしょうか。
なぜなら、私もその一人だったからです。
それで、住所変更したはずなのに、再度AdSenseの情報を開くと前のままになっているのはなぜなのか、そのからくりが分かりました。
変更後の住所を入力した際、表示されている「保存」のボタンを全てクリックしないといけないですね、これは。
私の場合、2回クリックしたら住所変更できました。
まとめ
Google AdSenseから求められた税務情報について、「税法上の居住地における追加の税務情報が必要です」の対処法をお伝えしました。
税務情報のため、免許証やマイナンバーカードなどの身分証明書ではダメで、居住者証明書が必要なんですよね。
ただ、居住者証明書はすぐに手に入るとは限らないので、再提出覚悟で、一旦税務情報を入力して身分証明書を提出し、居住者証明書が発行されたら再度送付するのはアリかもしれません。
税務情報だけでも入力しておかないと、対象の国に余分な税金を収めることになったり、Google Paymentsから支払いが滞ったりするので注意しましょう。
税務署の職員によっては、居住者証明書をあまり知らない人もおり、特に確定申告の時期などは発行に時間がかかる場合もあるため、今回お伝えした事を参考に早めに対処されてください。