ディスポジター・ネットワーク(ディスポジター・ツリー)とは、私達が意思決定をする際に、どの天体の影響を受けやすいかを見るものです。
何かを判断したり選択したりするときに、その天体の性質を利用すると上手くいきやすいというもので、ネイタルホロスコープから導き出します。
特に、“あるもの”を持っている人は成功しやすいとも言われていますので、今回は、ディスポジター・ネットワークの星のたどり方について、解説していきます。
ディスポジター・ネットワークの見方
冥王星星座から見ていく
星をたどるときは、ネイタルホロスコープに示されている外側の天体、つまり冥王星から見ていきます。
基本的には、冥王星→海王星→天王星→土星…の順。
ただ、天体と星座はセットになっているので、その天体星座を確認する必要があることに注意しましょう。
星座の支配星をたどる
天体と星座がセットになっているというのは、例えば、冥王星(射手座)のように、ネイタルホロスコープには、太陽から冥王星まで、必ずその直線状にある星座が示されています。
そこで、原則的には外側の天体から見ていくんですが、その天体の星座の支配星(守護星、ルーラー)を先に見ることになります。
具体的には、後ほどホロスコープを使って解説しますが、例えば冥王星(射手座)の場合、射手座の支配星は木星ですので、冥王星→海王星ではなく、冥王星→木星という順でたどることになります。
ループ又は行き場をなくしたら一旦終了
天体と星座の支配星をたどると、どこかでループする場合があります。
どういうことかというと、冥王星→木星→金星→月→木星というような感じで、一度調べた天体に再びたどり着きます。
そのようにループした場合は一度終了し、今度はまだ調べていない外側の星(この例でいうと海王星星座)から調べて行くことになります。
また、次にたどる星がない場合もあります。
例えば、冥王星(蠍座)の場合、蠍座の支配星は冥王星なので、そこから先の星につなげることができません。
その場合も一旦終了し、まだ調べていない外側の星から調べていきます。
星座と支配星
実際にホロスコープを使って読み解く前に、星座とその支配星(守護星又はルーラー)を確認しておきましょう。
星座 | 支配星 |
---|---|
牡羊座 | 火星 |
牡牛座 | 金星 |
双子座 | 水星 |
蟹座 | 月 |
獅子座 | 太陽 |
乙女座 | 水星 |
天秤座 | 金星 |
蠍座 | 冥王星 |
射手座 | 木星 |
山羊座 | 土星 |
水瓶座 | 天王星 |
魚座 | 海王星 |
春分点のホロスコープで実践
このホロスコープは、2021年の春分の日です。
こちらのホロスコープを使って、実際にディスポジター・ネットワークを確認していきましょう。
まずは冥王星星座から見る
初めに見るのは、冥王星星座でしたよね。
この場合、冥王星(山羊座)です。
山羊座の支配星は土星なので、次に見るのは土星星座となります。
この場合、土星(水瓶座)です。
水瓶座の支配星は天王星なので、次に見るのは天王星星座となります。
というような感じで順に見ていくと、
冥王星(山羊座)→土星(水瓶座)→天王星(牡牛座)→金星(魚座)→海王星(魚座)
という結果になりました。
魚座の支配星は海王星で、行き場を無くしたので一旦終了します。
行き場を無くしたらまだ見ていない外側の天体
次に、まだ見ていない外側の天体星座を見ていきます。
冥王星、海王星、天王星、土星は既に出てきたので、まだ見ていないのは、木星星座ですよね。
木星(水瓶座)となりますが、水瓶座は先程出てきたとおり、天王星(牡牛座)につながってループするので、一旦終了します。
ループしたらまだ見ていない天体を外側から確認
次は、火星を見てみましょう。
火星(双子座)→水星(魚座)
となり、魚座は最初に出てきたので、一旦終了します。
残っているのは、月と太陽です。
あとついでに、アセンダント(ASC)とMCの星座も見ておきましょう。
アセンダント(ASC)とは、東の軸ことで、北半球の場合、ネイタルホロスコープでは左側に示されます。
MCとは、南の軸のことで、北半球の場合、ネイタルホロスコープでは上側に示されます。
月(双子座)→水星(魚座)
太陽(牡羊座)→火星(双子座)
ASC(天秤座)→金星(魚座)
MC(蟹座)→月(双子座)
となり、これで全て出揃いましたね。
図を書きながら星をたどるとわかりやすいのでオススメ
これらを図で示すと、次のとおりになります。
なんと、海王星(魚座)に集約する形となりました。
これはすごい!
なぜすごいのかは、次のとおりです。
これを持っていると成功するかも?!
ファイナル・ディスポジター
2021年3月20日の春分点のホロスコープでは、ディスポジター・ネットワークを調べた結果、海王星(魚座)に集約しましたよね。
この、最終的に一つの星座にたどり着くディスポジター・ネットワークを、ファイナル・ディスポジターと言います。
ファイナル・ディスポジターを持っている人は、成功しやすいと言われています。
ただ、必ずしも成功するということではありませんし、持っていないと成功しないということでもありません。
統計的に、成功者に多いというものです。
ミューチュアル・レセプション
ファイナル・ディスポジターの他に、ミューチュアル・レセプションというものもあります。
これは、先程の図のように二つの天体を行き来している状態です。
この場合は、木星(水瓶座)と天王星(射手座)の性質を上手く利用しながら意思決定するとうまくいきやすいでしょう。
ちなみに、女性で初の2度ノーベル賞を受賞したキュリー夫人も、ミューチュアル・レセプションを持っていました。
両方持っている人もいれば全くない人もいる
ファイナル・ディスポジターとミューチュアル・レセプションを両方持っている人もいます。
この場合は、ファイナル・ディスポジターをメインに意思決定して、上手くいかないようであればミューチュアル・レセプションの天体星座を意識すると良いと思います。
一方で、ファイナル・ディスポジターもミューチュアル・レセプションも、両方とも持っていない人もいます。
そのような人は、全く成功しないかというと、そういうわけではないので安心してください。
ただ、様々な天体星座をグルグルと回るので、思考がループしてしまって、優柔不断になる場面が、結構出てくるかと思います。
色々なシチュエーションを考えすぎて、不安になって動けないという状態に陥る場合があるので、考えるよりも、一度行動してみることが大切です。
まとめ
ディスポジター・ネットワークのたどり方は、外の星、つまり冥王星から見てくんでしたよね。
そして、その天体星座の支配星をたどって行き、ループしたり行き場をなくしたら、一旦終了して他の天体星座を見ていくことになります。
ちなみに、冥王星(蠍座)などのように、いきなり行き場をなくした場合はどうするかと言うと、単体として扱い、次に海王星星座を見ていくことになります。
(他の天体も同じで、例えば土星(山羊座)単体などということもあります。)
ディスポジター・ネットワークは、あくまでも何かを決断したり選択したりなど、意思決定に使うと上手くいきやすいというもので、あなたの本質ではありませんので、注意しましょう。
自分の本質的な部分といえば、やはり太陽星座と月星座。
太陽星座を人生の目標に掲げ、月星座の欲求を満たすために太陽星座のエネルギーを利用するというのが一般的です。
さて、ディスポジター・ネットワークのやり方を実践してみて、あなたはどのような配列をたどったでしょうか。
ぜひ、自分のディスポジター・ネットワークを知って、意思決定に役立てていきましょう。
ディスポジター・ネットワークとは?星のたどり方を解説 まとめ
- 冥王星星座から見ていく
- 星座の支配星をたどる
- ループ又は行き場をなくしたら一旦終了
- ファイナル・ディスポジター
- ミューチュアル・レセプション
- 両方持っている人もいれば全くない人もいる