金曜ロードショーには数々のOP(オープニング)があり、現在は5代目OPとなっています。
そんな中、7月7日からの3週連続スタジオジブリ作品の放送に合わせて、映写機を回しているフライデーおじさんが金曜ロードショーのOPに登場し、懐かしいと話題になっていますよね。
実は、フライデーおじさんと命名されたのはつい最近のこと。
それまでは、映写機おじさんの名前で親しまれていました。
ちなみに、フライデーおじさんは金曜ロードショーOPの何代目になるかご存知でしょうか。
また、今までの歴代金曜ロードショーのOPにはどのようなものがあったでしょうか。
今回は、それらの疑問を解消すべく、フライデーおじさんの作者や歴代の金曜ロードショーのOPについての雑学をお伝えします。
フライデーおじさんの作者は誰?
宮崎駿がもののけ姫制作中に描いた
フライデーおじさんの作者はジブリ作品を手がけている宮崎駿監督で、1997年に誕生しました。
1997年に公開された「もののけ姫」は、日本映画の興行収入記録を塗り替えるなど、宮崎駿監督の超大作ですよね。
その映画を制作中に、金曜ロードショーのOPを変えるという話が持ち上がり、急遽宮崎駿監督が映写機を回しているおじさん(のちの「フライデーおじさん」)を描いたんです。
オープニングは近藤喜文と久石譲
フライデーおじさんというキャラクターを作ったのは宮崎駿監督ですが、それを映像化したのは、日本屈指のアニメーターである近藤喜文さんです。
そして、久石譲さんが「Cinema Nostalgia」という曲をつけ、新しい金曜ロードショーのOPが誕生したのでした。
なお、アニメーターの近藤喜文さんは、「耳をすませば」の監督も務めています。
映写機おじさんからフライデーおじさんと命名
実はフライデーおじさんが金曜ロードショーのOPとして登場していた当初、このキャラクターには名前がついていませんでした。
金曜ロードショーのOPが好きな人達の間では、「映写機おじさん」という愛称で親しまれていたんですが、おそらくSNSが流行してから映写機おじさんの名前を教えてほしいというリクエストが数多く届いたのでしょう。
そこで2021年1月22日に、宮崎駿監督が映写機おじさんを「フライデーおじさん」と名付けたんです。
「なぜ2021年になってから?」と思うかもしれませんが、金曜ロードショーにジブリ作品が登場する際、OPが度々フライデーおじさんに代わることがありました。
そのため、SNSを中心に再びフライデーおじさんが注目を浴びることとなったんです。
フライデーおじさん復活の理由
今回フライデーおじさんが復活した理由は、3週連続でジブリ作品が金曜ロードショーで放送されるからです。
ではなぜ3週連続でジブリ作品が放送されるかというと、宮崎駿監督の新しい作品「君たちはどう生きるか」が7月14日に公開されるから。
つまりフライデーおじさんが復活した理由は、フライデーおじさんの生みの親である宮崎駿監督の新しい作品の公開を記念して金曜ロードショーにジブリ作品が登場し、そしてOPもそれに合わせて変えたということなんです。
もはやフライデーおじさんは、ジブリキャラクターの一員なのではないでしょうか。
ジブリ美術館もフライデーおじさんのフィギュアを販売しているので、ジブリキャラクターとしての位置づけで間違いなさそうです。
金曜ロードショーの歴代OP
初代:1985年〜1997年
金曜ロードショーにオープニングが使われたのは、1985年10月4日が最初です。
(金曜ロードショーが初めて登場したのが1985年10月4日です。)
テーマ曲は、「Friday Night Fantasy」(フライデー・ナイト・ファンタジー)。
この曲のトランペットを演奏していたのは、数原 晋(かずはら しん:1946年9月13日〜2021年4月)さんで、ルパン三世や北の国から、そして天空の城ラピュタの「ハトと少年」など数々の有名な曲を演奏されています。
このオープニングを見ると、どことなく懐かしさがぐっと込み上げてきますよね。
初代オープニングを知っている人にとって、もうあの頃には戻れない、懐かしむしかないけれど一生忘れることのない記憶に残るオープニングなのではないでしょうか。
なお、金曜ロードショーの初代OPは、1985年10月4日〜1997年3月28日まで担当しました。
2代目:1997年〜2009年
ここで登場しましたね。フライデーおじさんです。
宮崎駿監督や近藤喜文さん、久石譲さんが手がけたフライデーおじさんは、1997年4月4日〜2009年3月20日までの金曜ロードショーの2代目OPを担当しました。
詳細は先程お伝えしたとおりですが、その期間外にも、度々フライデーおじさんが金曜ロードショーのオープニングを飾るときがありましたよね。
ジブリ作品放送日など、今後も登場することが期待できます。
なお、金曜ロードショーのオープニングを懐かしむファンからは、初代と2代目を超えるオープニングはもう出てこないのではないかとまで言われているそうですよ。
3代目:2009年〜2012年
金曜ロードショーの三代目OPには、「The Moon and The Rabbit」(月とウサギ)をテーマに「スタンリーの週末」という曲が採用されました。
ここにきて一気にポップな感じになりましたよね。
おそらく、今までのオープニングが「ザ・昭和」というレトロな感じだったので、時代に合わせて雰囲気を変えたのでしょう。
なお、このオープニングに登場するキャラクターの主人公は、スタンリーという名前のウサギです。
2009年3月27日〜2012年3月20日まで放送されました。
4代目:2012年〜2016年
更にポップな感じになりましたが、主人公は相変わらずウサギのスタンリーです。
テーマ曲は、「TGIF」(Thank God, It’s Friday!)。
どことなく、朝のニュース番組のような感じな気がするのは私だけでしょうか。
あとよく見ると、「金曜ロードショー」ではなく「金曜ロードSHOW!」に代わりましたよね。(2021年4月2日から「金曜ロードショー」に戻っています。)
4代目OPは、2012年4月6日〜2016年3月25日まで放送されました。
5代目:2018年7月20日〜現在
現在、金曜ロードショーのOPで放送されているのが、「アンクとミア」という短編アニメです。
テーマ曲は「Era」。
どことなく、初代OP曲の「Friday Night Fantasy」をオマージュしているようにも感じられるのですが、気のせいでしょうか。
この5代目オープニングも、歴代金曜ロードショーOPのなかでも人気のあるオープニングのようですね。
金曜ロードショーOPの休止と再開した理由
金曜ロードショーのOPを休止した理由
4代目と5代目の間である2016年4月1日〜2018年7月13日までの金曜ロードショーには、オープニングがありませんでした。
その理由は、金曜ロードショーの放送枠を拡大し、映画本編の開始時間を早めるためです。
オープニングを省いたことにより、最大で15分も長く映画を放送できたこともあったようですね。
「15分長いってどういうこと?」と思うかもしれませんが、たいていの映画は、放送時間の都合上、所々カットして放送されています。
オープニングを省いた事により、カットする場面を減らして映画を見ることができたため、視聴者にとってもメリットのあることだったんです。
金曜ロードショーのOPを再開した理由
それにもかかわらず、なぜまた金曜ロードショーのOPを再開したのでしょうか。
その理由は、金曜ロードショーのOPの復活を望む声が多かったから。
金曜ロードショーのオープニングを省いたことにより、
- オープニングがないと金曜ロードショーらしくない
- オープニングを見ないと映画が始まった気がしない
- オープニングを見ないと週末を迎えた気がしない
といった声があったようです。
また、オープニングを休止したことにより、金曜ロードショーの視聴率が低下したこともオープニングの再開に繋がりました。
オープニングを再開したら視聴率も回復したので、視聴者にとってオープニングは、ルーティンや合図、習慣のようなものになっていたのかもしれませんね。
まとめ
フライデーおじさんの作者や歴代金曜ロードショーのOPについてお伝えしてきました。
フライデーおじさんには最初名前がなく、命名される前は皆からは映写機おじさんと呼ばれていたんです。
フライデーおじさんは金曜ロードショーの2代目OPですが、今でも度々オープニングに現れることもあり、「名前を知りたい」という声がSNSを中心にあったようですね。
そして、2021年1月22日にフライデーおじさんの作者である宮崎駿監督が命名し、フィギュアまで販売されるようになりました。
ちなみに、今の金曜ロードショーのOPは5代目。
独特な雰囲気が、初代や2代目に似ている一方で、ちょっと怖いという意見もあるみたいですよ。
金曜ロードショーは、映画だけでなくオープニングでも楽しめるのが良いですよね。
あなたは、どのオープニングが好きですか。
私は、やはり初代と2代目ですね。