相手に想いを寄せていたはずなのに、好意を持たれると気持ち悪くなる経験ってありませんか。
この、好意を持たれると気持ち悪くなる現象のことを、心理学用語で蛙化現象といいます。
せっかく好きだった相手になぜ嫌悪感を抱いてしまうのか、蛙化現象に陥る理由が5つあります。
そこで今回は、好意を持たれると気持ち悪くなる現象の原因と、その蛙化現象を防ぐ対処法についてお伝えします。
好意を持たれると気持ち悪くなる現象とは?
冒頭でもお伝えしたとおり、好意を持たれると気持ち悪くなる現象のことを蛙化現象といい、蛙化現象とは2004年に生まれた言葉です。
蛙化現象とは、男性にも女性にも起こりうることですが、一般的には女性に多く現れる現象です。
蛙化現象の詳しい解説については、『蛙化現象の意味が最近変わった⁉最初の意味と蛇化現象との違い』で話していますので、そちらも見ておきましょう。
蛙化現象に陥る5つの理由
では、好意を持たれると気持ち悪くなる原因についてお伝えしていきます。
蛙化現象とは恋愛関係の中で生まれるもの、つまり人間関係の一部分ですよね。
そのため人間関係の問題を探ると、好意を持たれると気持ち悪くなる原因が見えてきます。
その原因を5つに絞ってお話します。
①人間関係の理想が高すぎる
私達人間は、理想に近づくことができても、理想に到達することは永遠に訪れません。
しかも、理想に近づくためには努力しないといけないんですよね。
人間関係の問題に向き合えない人、少しぶつかっただけでサヨナラしてしまうような人は、恋愛することが難しいという研究があります。
これは、男性にも女性にも共に起こり得ること。
片思いの時は、妄想の中で幸せを感じられていられるからいいんですよ。
でも、相手から好意を向けられると、そこで人間関係(恋愛関係)が生まれるので、目を背きたくなってしまうんですよね。
その人間関係を乗り越える自信がないなぁと思って逃げてしまうため、蛙化現象が起きてしまうんです。
また、付き合ったとしても相手が理想の状態でいるうちはまだ良いかもしれません。
しかし、素が見えてくるとどうでしょうか。
「なんか思ってた理想の相手と違う」となって、最近の意味で使われる蛙化現象が発生することもあります。
②狩猟本能が高い
狩猟本能が高いとは、相手を追いかけたいという意欲が高いということ。
これは、男性と男性エネルギーの高い女性に起こり得ます。
それで、追いかけている間はいいんですけど、狩猟本能が高い人は、相手が振り向いた瞬間に手に入ったと思って満足してしまうんですよね。
そうすると、虚無感や空虚感を感じて冷めてしまうんです。
追うのはいいけど、追われるのはヤダよーっていう感じです。
③脆弱ナルシスト型
心理学的にナルシストは2種類あるといわれていて、一つが存在ナルシスト、もう一つが脆弱ナルシストです。
この脆弱ナルシストが蛙化現象に関係します。
一応、簡単に説明しておきますね。
存在ナルシストは、自分はカッコイイしイケてると変に自信を持つタイプですが、その理想の自分でいるために頑張ることができるタイプです。
一方、脆弱ナルシストは、自分を認めて欲しい、褒めて欲しいと思っているものの、努力を拒むタイプです。
また、脆弱ナルシストは、相手に要求する理想が高く、理想から外れた瞬間に冷めてしまう傾向にあります。
『蛙化現象の意味が最近変わった⁉最初の意味と蛇化現象との違い』で話したような、元々の蛙化現象ではなく、最近の蛙化現象の原因に大きく関わっているようですね。
④神経的傾向が高い
神経的傾向が高い人とは、簡単に言うとメンタルが弱い人のことです。
メンタルの強弱は誰しもがその時によって変わるのもですが、神経的傾向が高い人は、特に感情の起伏が激しい人。
さっきまで楽しそうに会話していたのに、突然悲しんだり急に怒ったりする人っていませんか。
そのように感情の起伏が激しい人は神経的傾向が高く、どんな相手とも長続きせずに蛙化現象に陥りやすいことがわかっています。
あぁ、もうなんか自分はダメだって、勝手に諦めちゃったりするんですよね。
ただこれは、もちろんメンタルを鍛えて改善することが可能です。
⑤愛着スタイル回避型
愛着スタイルとは、人間関係の距離の取り方のことで、3つに分けられます。
- 安定型
丁度よい距離を保って人間関係が長続きする人 - 不安型
嫌われるのが怖くて相手に依存する、又は熱しやすく冷めやすい人 - 回避型
一定の距離を保ったままであれば問題ないが、自分のパーソナルスペースに相手が入ってきた瞬間に拒絶し、深い関係を築くことを拒む人
不安型の人もなかなか恋愛関係を維持するのが難しいかもしれませんが、蛙化現象の原因に最も近いのが回避型の人です。
付き合う前の片思いの時は、まだ距離が離れている状態なので問題ないとしても、相手が振り向くと距離が縮まってしまって自分のパーソナルスペースに入り込んでくるので、それを拒否して蛙化現象が起きてしまうということですよね。
パーソナルスペースとは、他人に近づかれると不快に感じる空間のこと。
相手との親密度などによって、パーソナルスペースの距離が異なる。
蛙化現象を防ぐ5つの方法
①長所よりも短所を愛する
蛙化現象になりやすい人は、相手の長所ばかりを見てしまう傾向にあります。
とある研究によると、スタイルが良いから、イケメンだから、高収入だからなど、外見で恋愛対象を決めてしまうと、離婚率が2倍になるということが分かっています。
そのような長所は、いずれ飽きて当たり前になってしまいますよね。
これは、誰にも当てはまること。
でも、短所が当たり前になるとどうでしょうか。
短所を気にする必要がなくなりますよね。
長所よりも短所を愛するというか、容認するようにする。それが無理であればなるべく目をつぶるようにすると、蛙化現象の回避率が上がります。
②ないものねだりをやめる
自分たちにないものを別のカップルや家庭と比較してしまうと、幸福度が下がることが分かっています。
私達人間は、全体を見て比べることが不得意で、ついつい1点だけ見て他人と比較しがち。
それで、ないものねだりをしてしまって、嫉妬や不安が生まれるんですよね。
「友達の彼氏は収入が高いのに自分の彼氏は…」などと比較してしまうと、蛙化現象になる可能性があるので注意しましょう。
③完璧主義よりも満足主義になる
完璧主義の人は、仕事も恋愛もうまくいかないという研究があります。
先程も、理想に近づくことができても、それを達成することはできないと話しました。
最近の意味で使われている蛙化現象は、ほとんどの場合が完璧主義から来るものです。
彼氏に完璧を求めすぎてしまっているあまり、彼氏のちょっとした行為に冷めてしまう。
これでは誰とでも長続きしませんよね。
完璧主義ではなく満足主義になって、彼氏と過ごす利点の方に目を向けることで蛙化現象を防いでいきましょう。
④流行に流されない
流行っているものにしがみつく癖はありませんせんか。
たとえば、皆がバレンシアガを着ているから自分もその服を買い、皆がルイヴィトンのバックを持っているから自分もそれを買うなど。
ブランド物を買うにしても、自分はこのブランドが好きだからというものであれば良いんですが、流行っているからという理由で買ってしまうと、一度も使わずにタンスにしまったままなどということがありますよね。
このように、自分の軸がなく流行っているものに流されやすい女性や飾って見せびらかしたい女性のことをトロフィーガールといいます。
トロフィーガールは、恋愛でも同じようなことをやってしまって蛙化現象になるんです。
どういうことかというと、自分の好みのタイプやビジョンを考えずに、皆が狙っているから、皆から人気があるからという、他人視点で恋愛を判断してしまう人は、長期的な関係を築くことはできないということ。
流行を知ることは大事かもしれませんが、流されているなぁと感じたら、恋愛でも同じことをやってしまう可能性があるので注意しましょう。
⑤感謝を習慣化する
最後はなんか急にスピリチュアルっぽくなりましたけど、きちんと科学的根拠があります。
心理学的に、感謝する回数が多い人は、心身ともに良い影響が出ることが分かっています。
メンタルが安定したり、人間関係が改善されたり、ダイエットにつながったりと、心だけでなく体も良い方向に変化するんです。
蛙化現象を防ぐための感謝の習慣で一番期待できることは、慣れを防ぐことができること。
先程も話したように、やはりどうしても長所の部分って慣れて見えなくなっていくんですよね。
それが進んでいって、短所の部分が際立って来ると幻滅してしまうんです。
でも、感謝することにより、新たにポジティブな部分が見えてきて慣れを防ぐことができるんですよ。
なんだか最近マンネリ化してきたなぁ、彼氏がダサく感じてきたなぁと思ったら、騙されたと思って感謝することを心がけてみてください。
彼氏の新たなカッコイイ一面を見ることができるかもしれませんよ。
まとめ
今回は、好意を持たれると気持ち悪くなる現象のまとめということでお話してきました。
好意を持たれると気持ち悪くなる現象とは、心理学用語で蛙化現象といい、一般的に女性に多く見られる現象のこと。
そこには、5つの原因と5つの対処法がありましたよね。
蛙化現象って、結構自分勝手な恋愛ですよね。
男性からすると、「何でそんなことで?」と、器が小さい女性のように感じてしまうんです。
それって損じゃないですか。
蛙化現象は人間関係の一つですので、今回お伝えした人間関係の対策をして、幸せな恋愛を続けていきましょう。