【Not My Ariel】リトル・マーメイド実写版がポリコレで残念な理由

【Not My Ariel】リトル・マーメイド実写版がポリコレで残念な理由・レビュー
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「Not My Ariel」(私のアリエルではない)という言葉がワールドトレンド入りするなど、リトル・マーメイド実写版がポリコレに配慮しすぎて残念な映画だと話題となっています。

確かに、実際に映画を見てみると鳥肌が立つくらいすごいシーンはあるものの、違和感を覚えてしっくりこない部分が多かったですね。

なぜリトル・マーメイド実写版が「Not My Ariel」と言われ、批判的な意見が多いのかがわかった気がします。

そこで今回は、リトル・マーメイド実写版がポリコレに配慮しすぎて残念と言われている理由をお伝えします。

この記事には、映画リトル・マーメイド実写版のネタバレが含まれています。

目次

リトル・マーメイド実写版が残念な6つの理由

リトル・マーメイド実写版がポリコレで残念な理由

Not My Ariel(私のアリエルではない)

2019年、リトル・マーメイド実写版のアリエル役に黒人俳優のハリー・ベイリーがキャスティングされたと発表されました。

その後、SNSではポリコレ配慮をする前に原作のアニメに配慮してくれということで、「Not My Ariel」がワールドトレンド入りすることに。

そもそも、アニメのアリエルには2人のモデルがいます。

『【比較画像】リトル・マーメイドのアリエルには2人のモデルがいる』でお話したとおり、一人がアリッサ・ミラノさん、もう一人がシェリー・ストナーさんです。

もともと白人をモデルにしているにも関わらず、アリエルのキャスティングがイメージに合わないということで、リトル・マーメイド実写版が公開される前から炎上することとなったんです。

ポリコレとはどんな意味?

ポリコレとは、簡単に説明すると、「みんな公平に平等で大切にされるべきだ」という考え方。

元々は政治的な正しさとして使われており、差別や偏見をすることなく、性別や人種、宗教などの多様性を尊重することを指す。

主演のハリー・ベイリーが主客転倒

リトル・マーメイドの実写版が公開される前に、ハリー・ベイリーのある一言が原因で、炎上したものがあります。

アリエルといえば赤髪ですよね。

しかし、リトル・マーメイド実写版のアリエルは、黒人の伝統的なヘアスタイルであるドレッドヘアをしています。

なぜ、アニメ通りのヘアスタイルではなく、ドレッドヘアにしたのでしょうか。

その理由についてハリー・ベイリーが雑誌のインタービューに答えたんですが、その記事が炎上するきっかけとなってしまいました。

炎上するきっかけとなった記事の内容↓

It was super important for me to have my natural hair in this film. I was really grateful to Rob Marshall, because he wanted to keep my locs. It’s always important to have somebody to cosign. I’ve had my locs since I was 5, so they’re a huge part of who I am. We need to be able to see ourselves, we need to be able to see our hair on big screens like this, so that we know that it’s beautiful and more than acceptable.

EBONY(https://www.ebony.com/cover-story-halle-bailey-the-little-mermaid/)

簡単に要約すると、

この映画では、自然な髪で演じることが私にとってとても重要でした。

(監督の)ロブ・マーシャルもドレッドヘアを残したいと考えてくれていて、とても感謝しています。

私は5歳の頃からドレッドヘアをしていたのですが、それが私の象徴でもあり、大スクリーンで私の髪を見ることができたことを嬉しく思います。

この雑誌のコメントを見た人は大批判。

俳優なのに、なぜアリエルになりきろうとせずに自分を出してしまうかと。

このハリー・ベイリーの主客転倒な発言が、リトル・マーメイド実写版の評価を下げる事となってしまいました。

フランダーなどの海洋生物がリアルすぎる

リトル・マーメイドには、フランダーやセバスチャンなど様々海洋生物が出てきますが、実写版の海洋生物がリアルすぎることも、リトル・マーメイド実写版を残念にさせている理由です。

あれだけ可愛かった海洋生物たちが、実写版ではガチの魚やカニなどになっているので感情移入しづらく、多くの人が残念に感じています。

SNSでは、夢を見せるはずのディズニーが現実を見せようとしているという批判の声もあるようですね。

アリエルの姉妹が全然似ていない

アリエルの姉妹が全然似ていない

たとえ人魚であっても、姉妹は血が繋がっていて多少は似ているはずなんですが、アリエルの姉妹を見てみると、なんだかチグハグしていますよね。

これには、えぇっ!?と驚いた人も多いのではないでしょうか。

ここまでポリコレするかと。

揃っていない寄せ集めの人魚ような感じが出てしまっているのも、リトル・マーメイド実写版が残念と言われている理由です。

ハリー・ベイリーの歌が上手すぎる

ハリー・ベイリーの歌が上手すぎてアリエルではない

リトル・マーメイドもそうですが、ディズニーアニメと言えば歌に注目が集まりますよね。

リトル・マーメイド実写版のハリー・ベイリーの歌唱力も、とても素晴らしいものでした。

でも、ここに違和感を覚えます。

真剣に歌いすぎていて、アリエルの感情が出し切れていないと感じました。

例えば、「Part Of Your World」は、アリエルが人間界への希望や憧れを抱く一方、叶えられないと知っていて切なくなる歌ですよね。

リトル・マーメイド実写版を見てみると、堂々と自身に満ち溢れた感じで歌いきってしまっています。

おまけに、最後の「はぁ」というため息もない。

「Under the Sea」でも、なぜあんなに楽しそうに歌うのだろうかと…。

歌唱力はすごいものの、アニメのような切ないアリエルではない部分にモヤモヤしてしまうんです。

ハリー・ベイリーの表情が堅い

アリエルが人間になる条件は、美しい声を失うこと。

そして声を失ったアニメのアリエルは、なんとか意志を伝えようと色々な表情をしますよね。

しかし残念ながら、実写版ではそれがほとんどありませんでした。

むしろ、無表情なシーンが多くて、何を考えているか分からず怖いというかストーカー的というか…なんかアリエルに対して警戒心を持ってしまいました。

ただ、これはハリー・ベイリーだけのせいにはできず、監督を始めとした周りのスタッフがもっとフォローすべきだったのではないかと思います。

監督のインタビューによると、今回のキャスティングは歌唱力重視で決めたとのこと。

ハリー・ベイリーは、ビヨンセのカバーソングをYouTubeにアップして歌手デビューした人で、役者としての経験はまだ少ないんです。

そのため、周りの人たちがもっと指導してハリー・ベイリーに演技力を磨かせるべきだったのではないでしょうか。

なぜリトル・マーメイド実写版が残念に感じるのか?

なぜリトル・マーメイド実写版が残念に感じるのか

リトル・マーメイド実写版を見て、多くの人が残念だと口をそろえる理由を一言でいうと、ハリー・ベイリーがアリエルになりきれていないという点です。

別の言い方をすると、主人公がアリエルを演じるハリー・ベイリーではなく、人魚の格好をしたハリー・ベイリーが描かれていたので、そこに違和感を感じて感情移入出来ないのではないでしょうか。

ハリー・ベイリーが自分の個性を出しすぎてしまっているんですよね。

だから、「Not My Ariel」と言われるんです。

ハリー・ベイリーはもっとアリエルを研究し、自分自身にアリエルを憑依させるくらいの勢いで演じるべきだったと思います。

実写版に合わせた新しいリトル・マーメイドを作成

黒人アリエル(実写版)の絵本や人形
もはやアリエルではなくハリー・ベイリーなのでは?

リトル・マーメイド実写版に合わせて、ディズニーランドでは新たな黒人のアリエル役のキャストを募集しているようですね。

また、黒人アリエル版のTVアニメや絵本、人形、ぬいぐるみなども販売されています。

今までのリトル・マーメイドとはまた別の、新しいリトル・マーメイドを作っているようです。

なぜディズニーはポリコレにこだわるのか

なぜディズニーはポリコレにこだわるのか

2015年に、とある黒人の女の子が、アナと雪の女王のエルサのコスプレをした黒人の少女の画像が出回り、「黒人はエルサにはなれないよ」とひどい言葉を浴びせられました。

これはさすがに人種差別な発言ですよね。わざわざそんなこと言わなくてもいいのに。

ディズニーがポリコレを意識し始めたのが、おそらくこれがきっかけではないかと言われています。

この女の子の元には後日、「ありのままのあなたでいてね」というエルサ本人(ディズニー)からの手紙が届きました。

今回のリトル・マーメイド実写版のアリエルがハリー・ベイリーだったのは、ディズニーとしては、黒人女性がディズニープリンセスのコスプレをしても、他人から非難されることのない世界を創り上げたいという意図があったのかもしれませんよね。

結局偏見を持っているのはアメリカなのでは?

CNNがリトル・マーメイドの低迷を中国と韓国のせいにする
CNNがリトル・マーメイド実写版の低迷を中国と韓国のせいにする

CNNが中国を批判

リトル・マーメイド実写版が大コケした理由を、アメリカの主要メディアであるCNNは、アジアのせいだとしています。

特に、映画市場規模2位の中国での失敗が大きいと指摘しており、中国が黒人差別をしていると。

ただ、中国の興行収入ランキングを見てみると、1位に黒人が主人公のスパイダーマンがランクインしているんですが…。

ちなみに、リトル・マーメイド実写版は8位で可もなく不可もなしというような数字です。(2023.6.4現在)

CNNの報道がもはや差別なのでは?と思ってしまいますよね。

CNNが韓国を批判

NewJeansのダニエル
ダニエルが歌うリトル・マーメイドの再生回数が本家を圧倒的に上回る

また、CNNは韓国も批判しています。

CNNが問題視したのは、吹替版のアリエル役を演じた韓国のガールズグループ、NewJeansのダニエル。

ハリー・ベイリーは黒人なのだから、当然吹き替えのアリエルも黒人の声優が担当すべきと。

もはや、言っている意味がわかりませんよね。

そもそも、「Not My Ariel」とツイートしていた多くの人は英語圏の人ですが…?

ちなみに、ダニエルが歌うリトル・マーメイドの曲がYouTubeで公開されており、その再生回数が本家を超えています。

それでいて韓国を批判するのはなぜでしょうか。もしかして嫉妬?

まとめ

リトル・マーメイド実写版について、ディズニー側はポリコレなど意識せず、公平なオーディションによりキャスティングしたと言っていますが、どう考えてもポリコレですよね。

ポリコレに配慮する前に原作に配慮してくれという意見がSNSでたくさん見られましたが、まさにその通りではないでしょうか。

リトル・マーメイド実写版は、違和感だらけでしたね。

あと、人魚の格好をしたハリー・ベイリーにスポットを当てすぎていて原作のアリエルではなかったので、もっとアリエルを演じないといけないのでは?と素人ながら感じてしまいました。

リトル・マーメイド実写版の興行収入はまずまずみたいですが、リピーターは少ないようです。

ちょっと今回のリトル・マーメイド実写版は残念だったなぁと感じてしまいました。

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