エンゼルスの大谷翔平選手のFA権(残留or移籍)を巡って様々な憶測が飛び交う中、ウォルト・ディズニー・カンパニーがエンゼルスを買収するのではないかという話がて出ています。
資金力が豊富なディズニーがエンゼルスを買収すれば、大谷翔平選手もエンゼルスに残留する可能性が高くなりますよね。
しかしなぜ、ディズニーがエンゼルスを買収する話が浮上したのでしょうか。
そこで今回は、ディズニーがエンゼルスを買収する話が出た理由と、もしディズニーがエンゼルスを買収したらどうなるのかについてお伝えします。
ディズニーのエンゼルス買収の話が出た理由
大谷のFA権を巡って
大谷翔平選手は、今シーズンでエンゼルスとの契約が切れてFA権を獲得します。
FA権とはどの球団とも選手契約を結べる権利のことですが、大谷翔平選手と契約を結ぶ場合の球団側の契約金は、MLB史上最高額の約6億ドルとなる見込み。
日本円にして、なんと865億円です。(2023年7月上旬でのレート換算)
莫大な契約金となる見込みのため、資金力が豊富なディズニーがエンゼルスを買収すれば大谷翔平選手の残留が確定するのではないかという話が上がっているんです。
ディズニーの本社はエンゼルスと同じロサンゼルス
いくら資金力が高いディズニーとはいえ、それでもなぜディズニーがエンゼルスを買収するのか疑問を拭いきれませんよね。
実は、ディズニーの本社はエンゼルスと同じロサンゼルスのアナハイム市にあります。
しかも、エンゼルスの球場(エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム)はディズニーランド・パークから車で約10分の距離。
同じ地域かつ距離的に近いこともあり、ディズニーがエンゼルスを買収する話が出ているんです。
地元ファンの熱望
古くからエンゼルスのファンだった人たちは、エンゼルスの現オーナーであるアルトゥーロ・モレノ氏に不満を持っている人が多いようです。
なぜかというと、モレノ氏が選手の補強やトレードなどに口出しし、失敗続きだから。
昔のエンゼルスはワールドシリーズで優勝するくらい強かったんですが、昨シーズンまでのエンゼルスは低迷していましたよね。
そのため、昔からエンゼルスを知っている地元ファンの人たちは、ディズニーがエンゼルスを買収することを熱望しているんです。
元々はディズニーがエンゼルスを所有していた
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1997年〜2003年までディズニーが経営
エンゼルスの現オーナーのモレノ氏の前は、実はディズニーがエンゼルスを経営していました。
今もエンゼルスの球場内に、その面影がありますよね。(岩山のこと)
しかも、2002年にワールドシリーズで優勝し、そのパレードをディズニーランド・パークで行っています。
その事を知っている地元のファンは、再びディズニーがエンゼルスを買収することを望んでいるんです。
2003年5月15日にモレノ氏がエンゼルスを買収
ディズニーがエンゼルスを経営していた当時、エンゼルスのオーナーはCEOのマイケル・アイズナー氏でした。
ディズニーの顧客拡大のためにエンゼルスを経営していましたが、マネーの節約とマーケティング中心により利益獲得へと方針を変えたため、2003年にエンゼルスを売却することにしたんです。
そして、2003年5月15日に約1億8400万ドルでモレノ氏が買収したという経緯があります。
MLBのオーナーは原則個人が務める
「ディズニーがエンゼルスを経営しているのに、オーナーがマイケル・アイズナー氏ってどういうこと?」って思いますよね。
MLBとNPBの明確な違いは、オーナーが個人であるか企業であるかです。
NPBの場合、読売新聞や楽天グループ、阪神電気鉄道など、どの球団も企業が親会社。
しかし、MLBの場合は個人がオーナーを務めることとなっています。
もうアメリカは規模が違いますよね。スポーツはお金持ちの道楽ですので…。
なお、2023年6月末現在、エンゼルスのオーナーであるモレノ氏を含め、球団を個人所有している人が7人、企業のCEOとして球団を所有している人が15人となっています。
ディズニーがエンゼルスを買収する可能性
ディズニーはコスト削減中
現在のウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOは、ロバート・A・アイガー氏です。
ディズニーがエンゼルスを買収するかどうかは、彼の判断にかかっていますが、今年の2月8日の決算報告において、コスト削減を図る意向を示しています。
具体的には、約7,000人の人員削減を順次行っていき、55億ドルのコスト削減を目標にしているんですよね。
事業も、映画と動画配信サービス(ディズニープラス)、テーマパークの3部門を中心に行うこととしており、彼がCEOを務めている間は、ディズニーがエンゼルスを買収する可能性は低いのではないかと思われます。
モレノ氏は売却を撤回して白紙に
一度はエンゼルスを売却することにしたモレノ氏ですが、売却を撤回して白紙に戻しています。
アメリカのスポーツメディア「The Athletic」によると、2月中旬に行われる予定だった入札には、アジア人1人とNBA(アメリカのバスケット)の現オーナー2人などを含めた、少なくとも5人の入札候補者が存在していたようです。
しかし、売却の決断を迫られたときに球場を歩いていたモレノ氏は、ビジネスの気持ちが冷めてしまったとのこと。
結局、お金ではないんだと。
それで、エンゼルスを売却することを止めたんです。
エンゼルスの資産価値は22億ドル以上
2003年に約1億8400万ドルでエンゼルスを買収したモレノ氏ですが、彼の経営手腕によってエンゼルスの価値は約22億ドル(約3062億1000万円)まで跳ね上がりました。
この資産価値は、MLB球団のトップ10に入っています。
(1位はヤンキースの60億ドル。)
そして、2月に行われる予定だった入札では、30億ドル前後で落札されるのではないかと米メディアは騒ぎ立てていましたが結局白紙に。
仮にエンゼルスを買収するのに30億ドル必要だとして、ディズニーが名乗りを上げるのは少し考えにくいですよね。
55億ドルのコスト削減を謳っている中、果たして30億ドルも野球に投資するのでしょうか。
もしかしたら、エンゼルスを買収するために55億ドルのコスト削減をする可能性もなくはないですが、現実的ではないような気がします。
モレノ氏はエンゼルスを手放す気がない
モレノ氏が売却を撤回した理由について、「ただ野球を楽しみたい」と語っています。
モレノ氏には後継者がおらず、今更莫大な資金を手に入れても使い道がないということでしょう。
おそらく、野球を観戦して余生を楽しみたいということだと思います。
ちなみに、モレノ氏の保有資産は約41億ドルで、エンゼルスの資産価値も22億ドルで経営も上手くいっているようですので、大谷翔平選手との資金面での契約(約6億ドル)は特に問題ないようですね。
贅沢税をモレノ氏が支払うかどうかが鍵
MLBでは、各球団の選手層をなるべく均一にするため、贅沢税という罰則を設けています。
贅沢税とは、選手の年俸の高騰を抑制するための罰則規定で、一定の年俸(2023年は約2億3000万ドル)を超える契約を選手と行った場合、球団は贅沢税を支払わないといけないんですよね。
モレノ氏は、今ままで贅沢税を支払わない範囲で選手と契約してきました。
しかし流石に、来シーズンからの大谷翔平選手との契約では、贅沢税を避けられそうにありません。
もしモレノ氏が贅沢税を避けて大谷翔平選手との契約を見送るとなった場合、大谷翔平選手が他の球団と契約する可能性があります。
一方で、そうなった場合、ディズニー(アイガー氏)がエンゼルスを買収して大谷翔平選手をエンゼルスに残留させるというシナリオも考えられなくはないですよね。
全ては、モレノ氏とアイガー氏の富豪たちの判断に委ねられます。
もしディズニーがエンゼルスを買収したら
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巨大なテーマパーク実現⁉
エンゼルスは、2050年までアナハイムを本拠地とすることをアナハイム市長と契約していますが、エンゼルス・スタジアムは老朽化で度々建て替えの話が出ています。
もしディズニーがエンゼルスを買収したら、エンゼル・スタジアムからディズニーランド・パークまで近いこともあり、その一体がテーマパークになるかもしれませんよね。
スタジアムも、改修するか新築されてアナハイム市の新しい顔となることが期待できます。
選手がディズニーキャラクターとして登場⁉
SNSを中心に、もしディズニーがエンゼルスを買収したら、選手たちがディズニーキャラクター化されるのではないかと囁かれています。
今でも選手たちのグッズは数多く売られていますが、更にディズニーキャラクターとして選手たちのグッズが登場。
経済効果抜群なのではないでしょうか。
新しいディニー映画が作られ、その中にトラウタニが出てくるかもしれませんし、ルーキーで絶賛活躍中のミッキー・モニアックがミッキーマウスとコラボするかもしれません。
選手がディズニーキャラクター化するのは賛否両論あるとは思いますが、興味本位で見てみたいですよね。
ポリコレ対策にもなるのでは?
『【Not My Ariel】リトル・マーメイド実写版がポリコレで残念な理由』で炎上したように、最近では何かとポリコレにこだわっているディズニー。
しかし、エンゼルスの選手たちをディズニー化すれば、ポリコレ対策にもなるのではないでしょうか。
白人は黒人もアジア人も下に見る傾向にあるので、主人公が大谷翔平選手の物語を作れば、自然とポリコレに配慮することになりますよね。
どんな映画や物語を作るかにもよりますが、そうなることを願います。
まとめ
ディズニーがエンゼルスを買収する可能性は、今のところ低そうですね。
アメリカのメディアや地元のファンが熱望しているようですが、話が一人歩きしてしまっています。
もし、ディズニーがガンガン投資していく状況であれば話が変わってきますが、リストラまでしてコスト削減を目指しているので、ディズニーがエンゼルスを買収することは難しいでしょう。
現オーナーのモレノ氏は、大谷翔平選手を手放すつもりは全くないと話していますので、おそらく来シーズンも今とあまり変わらないエンゼルスになるのではないでしょうか。
ただ、モレノ氏は今まで避けてきた贅沢税を確実に支払うことになります。