ドリームワークスの新作映画「Ruby Gillman Teenage Kraken」(ルビー・ギルマン、ティーンエイジャー・クラーケン)が6月30日にアメリカで公開され、早くも話題となっています。
何がそんなに話題なのかというと、アリエル似の人魚が主要キャラクターとして登場するからでしょう。
ドリームワークス映画のファンからは、ディズニーのリトル・マーメイド実写版に対抗しているのでは?という声もあるようですね。
そこで今回は、ドリームワークスの映画に登場するアリエル似のキャラクターの紹介と、日本上映開始はいつ頃なのかお伝えします。
ドリームワークスの映画にアリエル登場⁉
アリエルではなくチェルシー
ドリームワークス新作の「Ruby Gillman Teenage Kraken」に登場する主要キャラクターの中に、赤毛ロングヘアーで、しかも人間の足を生やして上陸する人魚がいます。
容姿も設定も、まるでリトル・マーメイドのアリエルのよう。
しかし彼女の名前は、アリエルではなくチェルシーです。
普段は人間の足で学校に来ている人気者なんです。
チェルシーは英語でChelseaと書く
ドリームワークスの映画がリトル・マーメイド実写版に対抗しているのではないかという声もあるため、その点も含めて分析していきます。
話題となっているチェルシーですが、英語のスペルはChelseaと書きますよね。
このスペル、よく見てみると後ろ(アンダー)に「sea」の文字が!
リトル・マーメイドの歌にもあるではありませんか、「アンダー・ザ・シー」。
これはまぐれなのか、はたまたドリームワークスのスタッフが意識してつけた名前なのか…、真相はドリームワークスのみぞ知る。
ちなみに、「Chel」はヘブライ語で「神」という意味があるようですね。
チェルシーは悪役
リトル・マーメイドの主人公はアリエルでヴィラン(悪役)がアースラですが、ドリームワークスの映画に出てくるアリエル似のチェルシーは主人公ではなくヴィランです。
ドリームワークス映画の今作の主人公は、映画のタイトルにもなっている「ルビー・ギルマン」という16歳のクラーケン。
クラーケンとは北欧の伝説に登場する巨大なタコまたはイカの怪物なんですが、その怪物が主人公になるのは珍しいですよね。
Ruby Gillman Teenage Krakenはリトル・マーメイドの善悪が反転したパラレルファンアートなのではないでしょうか。
パラレルファンアートとは、原作の設定をそのままに、キャラクターやストーリーを別の方向に展開した物語のこと。
実はシュレック2にもアリエル似の人魚がいた
シュレック2もドリームワークスの人気映画ですが、そこにも赤髪ロングヘアーの人魚が登場していたんですよね。
フィオナ姫がアリエル似の人魚を引きずるシーンがあるんですが、これは…完全にディズニーを対抗して作っているのでは?
いえ、たまたまアリエルに見えただけなのかもしれません。
ドリームワークスの映画がディズニーに似ている理由
今作のRuby Gillman Teenage Krakenもそうですし、シュレックやボス・ベイビーなど、ドリームワークスの作品はどれもディズニーの画風や雰囲気に似ていますよね。
それはなぜでしょうか。
これがわかると、Ruby Gillman Teenage Krakenのチェルシーがアリエルに似ている理由がわかるかもしれませんよ。
少し、ドリームワークスとディズニーの関係性を見ていきましょう。
ディズニーの制作部門のトップがドリームワークスを立ち上げた
実は、ドリームワークスを作ったのは、当時ディズニーの制作部門のトップだったジェフリー・カッツェンバーグ氏です。
ウォルト・ディズニー・カンパニーの社長になりたかったカッツェンバーグ氏ですが、当時の会長に「君はダメ」と言われたみたいですね。
その事に憤怒した彼が、映画監督のスティーヴン・スピルバーグ氏とレコード会社経営者のデヴィッド・ゲフィン氏を誘って1994年にドリームワークスを設立し、3人の頭文字をとってドリームワークスSKGと名付けました。
また、ディズニー映画を制作していたスタッフがドリームワークスへ移籍することもあったようです。
元々ディズニーの作品を作っていた人たちがドリームワークスで作品をつくるようになったため、画風や雰囲気がディズニーに似ているということなんですね。
現在はユニバーサル・ピクチャーズと提携
ドリームワークスはディズニーと長年提携しており、ディズニー作品の配給先であるパラマウント・ピクチャーズがドリームワークスの作品の配給も行っていましたが、ドリームワークスとパラマウント・ピクチャーズは仲が悪かったんです。
それもそのはず、パラマウント・ピクチャーズの親会社のCEOがスピルバーク監督は不要と発言したので、それは仲が悪くなって当然ですよ。
そのため、途中で配給先が20世紀フォックスに代わるんですが、これがまた良くありませんでした。
20世紀フォックスはアニメ映画に消極的で、アメリカで大ヒットしたドリームワークスの作品を日本で上映しなかったんですよね。
そして2016年にドリームワークスとディズニーが提携を解除し、同時に配給先とも契約が切れます。
その後、ドリームワークスはディズニーと競合関係にあるユニバーサル・ピクチャーズと配給提携しました。
ユニバーサル・ピクチャーズは、あのユニバーサル・スタジオ・ジャパンの運営会社であり、数々の映画製作を行っている会社です。
日本では、ユニバーサル・ピクチャーズの映画は東宝東和が配給する契約を結んでいるため、2019年からドリームワークスの作品を日本でも東宝東和経由で配給するようになったんです。
Ruby Gillman Teenage Krakenの日本上映はいつ?
Ruby Gillman Teenage Krakenの日本での公開日は、今のところ未定です。(2023.7.16現在)
配給会社である東宝東和のページを見てみると、現在3つの映画が上映されているようですが、Ruby Gillman Teenage Krakenの情報は書かれていませんね。
よく見てみると、イルミネーション(アメリカのアニメ制作会社)の「FLY!/フライ!」が2024年3月15日に公開予定という情報が載っています。
んん?すると、Ruby Gillman Teenage Krakenの公開はだいぶ先になるのか…⁉
ちなみに、今上映されているM3GAN/ミーガンは、アメリカでは2023年1月6日公開、日本では6月9日(1月27日から変更)公開です。
そう考えると日本では12月頃にRuby Gillman Teenage Krakenが公開されてもおかしくないとは思いますが…。
ただ、映画の公開日に関しては規則性がないため、Ruby Gillman Teenage Krakenが今年中に公開されるかどうかもわかりません。
希望的観測を言えば、クラーケンと人魚をモチーフとした映画、つまり海が題材なため、日本では8月〜9月には公開してほしいところですよね。
もしかすると、2024年の夏公開なのかもしれませんね。
まとめ
ドリームワークスの新作「Ruby Gillman Teenage Kraken」の主要キャラクターであるチェルシーが、リトル・マーメイドのアリエルに似ている件についてお話しました。
元々ドリームワークスの設立者や制作スタッフにディズニー出身者がいたこともあり、ドリームワークスとディズニーの作品は似ています。
チェルシーをアリエルに似せたのはわざとのような気がしなくもないですが、リトル・マーメイド実写版ではアリエルは黒人のため、アリエルを真似したわけではないと主張することができますよね。
Ruby Gillman Teenage Krakenの日本での上映公開日は未定ですが、今の段階でかなり盛り上がっています。
この熱が冷めないうちに早く公開してほしいですよね。