9月27日に渋谷のNHK社屋で行われたNHKの定例記者会見で、稲葉延雄会長がジャニーズ事務所所属タレント(以下「ジャニタレ」という。)の新規依頼は見送ると話していましたよね。
既に契約が決まっているジャニタレはそのまま起用するが、ジャニーズ事務所が被害者への補償や再発防止策を講じるまでは新規契約しないというものです。
実は、この記者会見よりも少し前に、「NHKはジャニーズ事務所に年間2億円を支払っているので、その説明もするべき」と一部界隈では言われていました。
果たして、NHKがジャニーズ事務所に毎年2億円を支払っている話は本当なんでしょうか。
気になってソースを調べていくと、2億円では済まない可能性も出てきました。
そこで今回は、昔からNHKとジャニーズ事務所が癒着・蜜月関係にあった件についてお話していきます。
蜜月(みつげつ)とは、新婚夫婦のように甘い関係にあってピタッとくっついている様子のこと。
NHKのジャニーズ事務所への2億円支払いは本当か?
ソースは週刊FLASH
NHKがジャニーズ事務所へ毎年2億円以上を支払っている可能性は非常に高いです。
というのも、NHKは現在、渋谷の放送センター建て替えを行っており、代わりとなるオフィスを借りないといけません。
そして借りているビルの一つに、神南のPARKWAY SQUARE3(パークウェイスクエア3)があります。
PARKWAY SQUARE3のオフィス一覧を調べたところ、NHKは2019年頃からこのビルの3〜7階を借りているんですよね。
PARKWAY SQUARE3のオーナーは、ジャニーズ事務所。
つまり、NHKはジャニーズ事務所に約4年間、毎年推定2億円以上の家賃代を支払っていることになります。
NHKの放送センターは2025年頃から順次建て替えが終了するので、6年以上毎年2億円をジャニーズ事務所へ支払い続けることになるでしょう。
(前略)
だが、NHKとジャニーズ事務所の“蜜月関係”はこれに留まらない。
別のNHK関係者は「ジャニーズ事務所に、NHKは高額な家賃を払っている」と告発する。
「『PARKWAY SQUARE3ビル』という、ジャニーズ事務所が所有する渋谷の瀟洒な7階建てビルです。
NHKは、数年前から3フロアほど賃借契約しています。
職員への表向きの理由は、老朽化した放送センターの建て替えに備えて、機能を分散する必要があるというものです。
内部には『MDS(メディアデザインスタジオ)』と呼ばれる、ネット配信ができる簡易スタジオや、番組の編集をおこなう設備があります。
しかし、放送センターの取り壊しはまだ先ですし、一部のフロアは職員向けのセミナーや就活イベントなどで不定期に使用される程度で、あまり使われていません」(NHK関係者)
(中略)
「賃借料が割高で、年間2億円か、それ以上といわれています。
春に退去するという話も出ていましたが、いつの間にか延長されていました。
まさか“大家”のタレントに出演してもらうために、契約しているとは思いたくありませんが……」(NHK職員)
出典:2023.9.25 Smart FLASH(https://smart-flash.jp/showbiz/253890/1/1/)
NHKは、現在の渋谷放送センターの敷地に、延べ床面積約27万㎡の3棟の建物を建設している。
建設費は約1700億円で、2020年秋から着工しており、2025年から順次、施設の運用を開始する予定。
3棟に分けた理由は分からないが、その理由がジャニーズ事務所などの芸能事務所との癒着のために使われるためのものではないことを願いたい。
2億円の元手は受信料
NHKが借りているオフィスが、性加害問題を起こしているジャニーズ事務所のビルであることだけでも腹立たしいことですが、その家賃代は当然受信料から支払われています。
NHKの収支予算説明資料を見てみると、事業収入は圧倒的に受信料が占めています。
公共放送なので当然といえばそうなんですが、私たちが支払っている受信料が間接的にジャニー喜多川氏の性加害に使われていたと思うと悲しくなりますよね。
NHKは、「ジャニーズ事務所に申入れする」と他人事にするのではなく、受信料をジャニーズ事務所へ家賃代として使っていたことなど、NHKとジャニーズ事務所が癒着・蜜月関係にあったことを明らかにし、しっかりと説明しなければならないのではないでしょうか。
出演料を支払うのは当たり前
私たちが勘違いしてはいけないのが、受信料をタレントの出演料に使ってはいけないというものではないということです。
他のテレビ局にはスポンサーがついているので、出演料などについては基本的にスポンサーが支払いますが、NHKは公共放送事業のためスポンサーがいません。
そのため、私たちが受信料を支払うわけですが、ジャニタレに関わらず、タレントの起用に受信料を使うのは当然ということは、理解しておかないといけませんよね。
ただ、NHKの事業収入のほとんどは受信料のため、オフィスの賃貸先や番組内容、タレント起用などについては、癒着や忖度がないようもっと慎重になってほしいところです。
あくまでも、公共(=公平で均一的なサービスを提供する)放送事業ですので。
NHKとジャニーズ事務所の癒着・蜜月問題
ジャニー喜多川氏がNHKの7階を貸し切っていた
2000年4月からBSプレミアムなどで放送されている「ザ少年倶楽部」。
ジャニーズJr.などの少年ジャニタレが多数出演する番組ですが、現在NHKは、ザ少年倶楽部を打ち切りにするか続投するか検討中だそうですね。
しかし、今からの話を聞くと、大半の人は打ち切りにしたほうが良いと思うのではないでしょうか。
ザ少年倶楽部が始まった当初から、NHKの7階にジャニー喜多川氏専用の部屋ができました。
「魔の7階リハ室」とも呼ばれており、ジャニー喜多川氏とジャニタレ少年たちのための空間だったそうです。
NHKの職員は近寄れない状態だったみたいですが、中には、ジャニー喜多川氏が自分の膝に少年を乗せている姿を見たという人も。
その部屋でも性的被害が行われていたのではないかと思うと、ゾッとしますよね。
もしかするとNHKの担当者はジャニー喜多川氏の権力に逆らえなかったのかもしれませんが、もはや蜜月とも言えるNHKとジャニーズ事務所の癒着は昔からあったようです。
(前略)
日本社会を揺るがす故・ジャニー喜多川氏による性加害事件。
8月29日に、ジャニーズ事務所が設置した外部専門家チームが発表した調査報告書では、性加害問題が長年、放置されてきた背景に「マスメディアの沈黙」が指摘されていたが、さもありなん。
公平・公正・不偏不党をうたってきた公共放送ですら、ジャニーズ事務所と“特別な関係”にあったのだから――。
「NHKの本部である東京・渋谷の放送センターの西館に“魔の7階リハ室”があったんですよ。
ここに、ジャニーズ専用の部屋が用意されていたんです。
NHK職員はほとんど近寄らず、お菓子の自動販売機に群がる“子供たち”と、ジャニー氏が自由に闊歩する異様な空間でした。
局内の一部の関係者の間では有名な話ですよ」(前出・NHK関係者)
ことの発端は、2000年に放送が始まった『ザ少年倶楽部』という音楽番組だ。
(中略)
番組を制作するうえで、テレビ局が楽屋やリハーサル室を用意すること自体は当然のこと。
だが7階リハ室は、まったく性質の違うものだった。
同番組に出演していた元ジャニーズJr.の男性は、こう証言する。
「そもそも、私がジャニーズJr.のオーディションを受けたのが、NHKの西館7階リハ室でした。
合格後は、週に3回は通っていましたね。
私のときは、707号室か709号室だったと思います。
当時はジャニーズJr.が出演するテレビ東京の番組や、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)のリハーサル、そしてジャニーズ本体のコンサートの練習もこの部屋でした。
NHKのなかにあっても、ジャニーズ事務所の一部だという認識でしたよ」
別のNHK職員もこう語る。
「事情を知らないドラマ部の職員は、なぜ7階のリハ室はぜんぜん予約できないんだと愚痴を言っていました。
706号室や707号室など、時期によって7階の複数の部屋をジャニーズが押さえていました。
ジャニーズタレントへの雑誌のインタビューなどもここ。
ジャニーズによる“占有”は、2019年末のコロナ禍まで続きました」
さらに、性被害当事者である大島幸広氏も同部屋を利用した記憶があり、同じく二本樹顕理(にほんぎ・あきまさ)氏にいたっては「この部屋でジャニー氏が、小学生のメンバーを膝の上に乗せていました」と証言する。
出典:2023.9.25 Smart FLASH(https://smart-flash.jp/showbiz/253890/1/1/)
NHK番組にジャニーズの出演が多いのはなぜか?
ザ少年倶楽部、大河ドラマ、紅白歌合戦、らじらー!サタデーなど、NHKの番組に数多くのジャニタレが出演しますよね。
その主な理由は、ズバリ視聴率稼ぎのため。
他のテレビ局でも、ジャニタレを出演させると視聴率が上がる傾向にあるようですね。
NHKも例外ではなく、やはり視聴率を上げたいためジャニタレを起用しているみたいです。
特に紅白歌合戦は、1997年よりも前まではNHKのアナウンサーや俳優が司会を努めていましたが、1997年からは当時SMAPのメンバーだった中居正広さんが初司会を務めました。
その後もSMAPや嵐など、常にジャニタレが司会を務めるようになったんです。
(前略)
民放各局がジャニーズとの関係に慎重になる中、注目されているのは、NHKの年末の「紅白歌合戦」でのジャニーズタレントの出演について。
NHK制作関係者は声を潜めてこう話す。
「例年どおりジャニタレを大量出演させようものなら、それこそアンチNHKの勢力から猛バッシングを食らってしまう。
本音をいえば、視聴率が取れるのでジャニタレは起用し続けたい。
しかし被害者のことを考えれば、世間からは許されない状況でしょう」
出典:2023.9.27 日刊ゲンダイ(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/329667)
今年の紅白歌合戦のジャニーズ出場は2組だけ?
冒頭でもお伝えしたように、NHKはジャニーズ事務所が被害者への補償や再発防止策を講じるまでは新規契約しないと言っています。
紅白歌合戦の出演依頼はまだのはずなので、今年の紅白歌合戦にはジャニタレは誰も出演しないということも。
ただ、Snow Man(スノーマン)とSix TONES(ストーンズ)に関しては、所属レコード会社がそれぞれMENT RECORDINGとソニーミュージックのため、その2組の出演はあり得るかもしれませんね。
あと気になる司会者ですが、確か櫻井翔さんが2023年までの契約だったはずですので、彼が司会を務める可能性もあります。
『ジャニーズ性問題なぜ今?ジャニー喜多川が逃げ切った3つの理由』でもお話したとおり、櫻井翔さんの父親である桜井俊氏がマスメディアに関する権力を持っていることもあり、櫻井翔さんが引き続き司会をするかもしれませんよね。
そのあたりについても注目していきましょう。
NHKはジャニーズ性加害問題の調査報道をすべきでは?
各民間放送事業者は、かなり慎重に渋々ジャニーズ性加害問題を取り上げるようになってきていますが、NHKが大々的にジャニーズ性加害問題を報道しないのはなぜでしょうか。
NHKは公共放送事業者なので、BBC(イギリス公共放送局)のようにもっと踏み込むべきと思いますよね。
しかし、それを行うとNHKもボロが出るのでやれないのでしょう。
『ジャニーズ性問題なぜ今?ジャニー喜多川が逃げ切った3つの理由』や『ジャニーズ性加害問題に対する海外メディアの報道・反応まとめ』でもお話しましたが、テレビ局などのマスメディアの一部の上層部は、ジャニーズ事務所からお金を受け取っています。
もちろん、ジャニーズ事務所だけでなく、他の芸能事務所からも。
NHKも、おそらくそういうことに関わっているはず。
NHKは、ジャニーズ事務所が所有するオフィスを借りて年間2億円以上を支払っていたり、ジャニー喜多川氏に渋谷放送センターの7階を渡していたり、ジャニタレを蜜月起用したりして癒着しているので、ジャニーズ性加害問題を積極的に報道できないんですよね。
それに、NHKは過去にチーフプロデューサーが詐欺罪で捕まっています。
そのこともあり、ジャニーズ事務所に癒着している一部のNHKの上層部たちが、ジャニーズ性加害問題のほとぼりが冷めるまで、一生懸命自分たちの不祥事が表沙汰にならないよう、報道規制しているのではないでしょうか。
というのは憶測ですが、その可能性は大きいと思いませんか。
NHKは2日、「紅白歌合戦」などの番組構成委託料名目で現金をだまし取ったとして詐欺罪で実刑判決を受けた磯野克巳元チーフプロデューサー(52)の損害賠償額が、約1億4千万円で確定したと発表した。
NHKは民事訴訟を3件起こし、うち2件は既に請求が全額認められた。
刑事事件として立件されなかった被害についても昨年提訴し、2日に東京地裁で和解が成立した。
今後は未回収の約1億2500万円の支払いを求めていく。
同チーフプロデューサーは1998年から2001年にかけて元企画会社役員ら4人が番組制作にかかわったように装い、NHKから現金約6200万円を詐取したとして、06年に詐欺罪で懲役5年の判決を受け、確定した。
事件が04年に明るみに出た後、不祥事が相次いで発覚。
受信料の支払い拒否などが急増し、当時の海老沢勝二会長が引責辞任した。
出典:2009.9.2 スポニチ(https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2009/10/02/kiji/K20091002Z00001350.html)
まとめ
NHKとジャニーズ事務所の癒着問題についてお伝えしてきました。
NHKがジャニーズ事務所に毎年2億円を支払っていたことは、どうやら本当のようですね。
オフィスの家賃代ですので、2億円どころかそれ以上の可能性も否定できないでしょう。
それらの元手は、当然私たちが支払っている受信料から。
公共とは本来、公平で均一的なサービスを提供するはずのものですが、今回、NHKとジャニーズ事務所の関係を調べてみて、NHKは忖度事業者であることがよく分かりました。
NHKは、「ジャニーズ事務所に申入れをする」と、縁を切ったかのように他人事にしていますが、今まで癒着してきた自分たちの責任をしっかりと自覚し、私たちにジャニーズ性加害問題の実態を調査&説明するべきなのではないでしょうか。